相続は突然に開始するものです。それで皆さん何から手をつけていいやら見当もつかず時間ばかり無駄に浪費してしまうようです。
手続き自体は面倒なものが多いですが、決して一人で出来ないというわけではありません。
しかし、普通の方にとっては人生に一度か二度有るか無いかの大きな出来事ですから、慎重に一つ一つ整理しながら手続きを確実に行なっていきましょう。
相続手続きの具体的な流れ
特殊な相続(国際相続の場合)
相続人の調査をするには、被相続人の戸籍謄本等を、死亡から出生まで遡ってすべて集めます。当人が相続人であることを証明するためであると同時に、他に相続人がいないのか証明しなければなりません。(名義変更手続等にも必要になってきます)
@ 被相続人の死亡の記載のある現在の戸籍謄本または除籍謄本から逆をたどって被相続人の出生当時の戸籍謄本、除籍謄本または改製 原戸籍謄本まで本籍が時系列でつながるように全部集めます。
本籍を何度も転籍している場合や戸籍が改製されて必要事項が抜けていれば、 その度に当時の本籍地の市区町村に除籍謄本や改製原戸籍謄本を請求しなければなりません。
A 被相続人の死亡の記載のある住民票除票または被相続人の死亡時の戸籍の附票を住所を証明する書類として集めます。
B 相続人の戸籍謄本・住民票・印鑑証明書を集めます。音信不通等で相続人の住所が分からない場合、大抵、戸籍の附票を取れば分かります。
なお、戸籍がコンピューター化された市町村役場では、戸籍謄本は全部事項証明という名称になっています。
遺産分割協議書を作成するにあたり、まず被相続人の相続財産を調査する必要があります。その手順についてご案内いたしております。
@預貯金等の調査
被相続人が残した預貯金については、金融機関から被相続人の死亡日の残高証明書を取り寄せて
調べることが出来ます。その際は、通帳などを持参し、被相続人が死亡したこと、問い合わせに来た者が被相続人の相続人であることが確認できる戸籍謄本等や相続人の免許証等の本人確認ができる書類を用意しておくとスムーズに手続が進みます。 通帳がなく、金融機関名はわかっているが取扱支店名や口座番号などが不明の場合でも、上記書類を持参すれば、応じていただけることが多いと思います。債権や証券についても同様です。
A不動産の調査
被相続人が不動産を所有している場合、物件をもれなくピックアップする必要があります。権利証
(登記済証)があれば、そこから、当該不動産の登記簿謄本(全部事項証明書)を法務局で取り寄せましょう。
しかし、これでは未登記建物などは確認できませんので、被相続人所有の不動産所在地(被相続人の住所地ではありません。)の市町村役場の資産税課などで固定資産税評価証明書や名寄帳を被相続人の全資産で取り寄せましょう。
特に固定資産税評価証明書は相続登記をするときに利用できますのでこちらの方が良いかもしれません。
被相続人が住所地以外で不動産を所有している場合は、見落としがちとなりますのでご注意ください。
B相続人同士での話し合い
相続人間で話し合いをして誰がどれだけの遺産を相続するのかを話し合いで決めます。生活状況等を考慮して決めましょう。
遺言書がなければ原則として自由に分割できます。また遺言書があっても話し合いで異なる分割を行うことも可能です。
遺産分割協議が成立したら遺産分割協議書を作成します。
遺産分割協議書は必ず作成しなければならないわけではありませんが、不動産や預貯金、自動車等の名義変更の時に必要となりますので、作成することが多いですし、また後日の紛争防止の観点からも作成することが望ましいでしょう。
遺産分割協議書は便箋でもプリンタ用紙でも、手書きでも印字でも、縦書きでも横書きでも、A4でもB5でも、特に決まりはありませんので方式は自由に作成できます。
最近はパソコンのワープロソフトで作成してプリントして、各自署名・実印押印というパターンが多いでしょう。
ただし不動産や預貯金等の名義変更の際に提出するわけですから、不動産の表示(地番、地目、地籍、など不動産登記簿謄本とまったく同じに記載する)や口座番号などは正確に記載する必要があります。そうでないと名義変更できません。
また、相続人全員が署名して、実印で押印して、なおかつ 印鑑証明書を添付するというのが通例です。不動産等、印鑑証明書がないと名義変更できないものも多いです。
そして遺産分割協議書は、相続人の数だけ作成して、それぞれみんな1通ずつ保管するようにします。
また、名義変更の際に提出する場合もありますから、できれば不動産の数、預貯金の数だけ作成しておけば、作り直しの手間がかかりませんのでより確実です。
例えば、
不動産登記→提出
銀行預金名義変更→提出(ただしコピーして返してくれるところもアリ)
自動車移転登録→陸運局所定の書式の遺産分割協議書を提出
という具合です。
相続人同士で分割協議が成立したら、その分割の明細を記した書面に、各相続人が署名し実印で捺印して「遺産分割協議書」を作成します。これは、財産の大小や相続税申告の有無にかかわらず、後々の紛争を未然に防止するためにも必要ですから、必ず作成した上で、相続人各自が保管することをお勧めします。
「遺産分割協議書」には、決められた様式はありません。作成方法がわからなければ、行政書士に相談してみてください。
遺産分割協議書を作成した後に最後に、各相続人の住所・氏名を自署して実印で押印します。また、財産の相続手続きをする際、不動産貯金の名義変更や不動産の所有権移転登記には、必ず「遺産分割協議書」が必要となります。
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